■仕事のルール29「なんでもいいからわくわくすることをしよう」

 先日、新入社員を対象に「社員としての心得」に関する研修を行いました。

 既に、正社員になる半年以上も前からインターンとして働いてる人達に「現状での職場の問題点」について聞いたところ、「刺激がない」、「新鮮さがない」

「慣れたので、スピーディーに仕事をしなければならないというプレッシャーがなくなった」というコメントがありました。

 インターンを先に始めたからといって、まだ働いて一年も経っていません。

 彼らには「なんでもいいからわくわくすること」をするよう提案しました。彼らは悪い意味での「仕事オンリー人間」に既になってしまっていたからです。人間である以上、どんなに好きでも毎日同じ仕事だけやっていたら、刺激も新鮮さもプレッシャーもなくなります。

 わくわくすることは職場だけに限れば、常に新しいことにチャレンジすることです。同じことばかりしていれば、マンネリ化したり、ワンパターンなので要領を使ったりします。最初は楽でいいのですが、そのうちに飽きてきてしまいます。ですので、毎回少しずつでもいいので、仕事は同じような内容・レベルではなく、多少以前よりレベルアップしたものをさせるようにすると、社員は緊張感から少しはわくわくしながら仕事が出来るものです。

 また社員側もマンネリ化防止のために、仕事以外に何か楽しくチャレンジできることを見つけることです。

 職場だけで常にわくわくするような心理状態を作る出すのは無理です。

 職場以外の趣味や習い事で、好きなもの、本当に学びたいことを選びどんどんレベルアップを図ることでわくわくする毎日を送りましょう。いろいろな人と出会うことも刺激になるでしょう。そうすることで、仕事でも効率よく成果を出せるようになるものです。

 私の場合、暇さえあれば文章を読んだり書いたりしています。また、人と会い新しい価値観・考え方・情報を教えてもらうことで毎日をエキサイティングなものにしています。

 仕事以外のことでわくわくしていると、仕事自身でもわくわくしてくるから不思議です。

 仕事でのわくわく感でも仕事で作られるものではなく、会社外で演出されます。

 そのためにも、社内だけで友人を作るのではなく、社外での人的ネットワークを作り、色々活動してみて下さい。  大事なことは、仕事以外のことでわくわくし、仕事でもそれを生かすことです。

■仕事のルール28「どんな時でも嫌な顔はしないようにしよう」

 当たり前のことですが、会社での仕事には、イレギュラーがつきものです。

 いつも決められた仕事をやっていればいいというものでもなく、自分のリズムでやっていればいいというものでもありません。

 また、仕事というものは、自分の頑張りに応じた結果が必ず出るとも限りません。

 今日やり終えなければならない仕事に懸命に取り組んでいる時に、突然上司から別の仕事を頼まれることはよくあります。それも「急ぎでやってくれ」とのコメント付きで。もしくは、自分では満足のいく結果が出せたと思っている仕事に対して上司から厳しい評価が下されることもあるでしょうし、時には、四苦八苦して仕上げた仕事に対して、簡単にやり直しを命じられることも。

 そんな時、あなたはどういう反応をするでしょうか?

 大概の場合、上司に対する不満の色を、顔に出してしまうのではないでしょうか。

 「なぜこの仕事を私がしなければならないの?」

 「え?これ以上の結果は、俺には出せないよ!」

 「一生懸命にやったのにやり直しだなんて、全く意地悪な上司だな」等々・・・。

 しかし、気をつけなければいけません。この一瞬のあなたの反応を上司はよく見ています。信頼して仕事を任すことができる部下なのか、それとも心配で何も頼めない部下なのか。それによって、あなたの今後の処遇まで決まってしまうのです。

 私が考える、上司に好かれる部下とは、まずどんな仕事を頼んでも「はい!喜んで!」と受けてくれる人、次に叱ってもへこたれない人、そして状況に応じて態度を変えない人です。

 私の会社でも、毎日それぞれが忙しく担当の仕事を処理していく中で、どうしても突然入ってくる仕事があります。 誰に頼もうかと思ったときに、やはり何でもいつでも素直に受けてくれる人に自然にお願いすることとなります。Aさんなら、嫌がらずに受けてくれるだろう、という安心感があり、失敗しても前向きにやり直してくれるという信頼感があるからです。このAさんのように何でも喜んで受けてくれる人なら、仕事の結果も当然満足のいくものとなるので、評価も上がり、昇給昇進にもつながっていくのです。

 心で葛藤しても、嫌な顔はみせない、これは良き社員の必須条件だと言えます。

■仕事のルール27「職場は人生大学」

 これは弊社専務の口癖です。彼は東大を出て大手銀行に就職。その後、大手シンクタンクや外資系投資会社など経て、中国上海で会社経営にも携わりました。

 彼はよく言います。

 「社会に出たら一流だろうと何であろうと出身大学なんて関係ない。今何ができるか、どれだけ会社のために稼ぎ貢献できるかだ!」

 まったく同感です。以前弊社も一流大学出身者や一流企業での管理職・役員経験者を多く中途採用したことがありました。一流大学を出て、一流企業でそれなりの経験をし責任職をこなしてきた人ならば、そこそこの仕事ができるであろうとの判断からです。

 結果は大外れでした。一流大学・一流企業出身ということでプライドばかり高く、弊社での仕事はまったく出来ませんでした。出来なかったというより、正確には大企業で重職を長年した経過から、人に仕事を振ることは上手ですが自分ひとりでは何もできないのです。

 つまり、一日中会社でブラブラし、電話で指示だけ出しているのです。

 怒った専務は、彼らに言いました。

 「当社のためにプライドを捨て、一人で営業し稼ぐ気がないやつは即刻辞めろ!」

 結果的には当時の中途採用ベテラン社員は、専務を残して見事全員、辞めてもらいました。

 その時に専務が一喝。

 「職場は人生大学や!どこの一流大学を出たとかどこの有名企業に勤めたと言っても仕事できないやつは信用できない。職場を人生の道場と思って修行する気のないやつなんか、社長いりませんよ!辞めてくれてせいせいした」

 教育を受けるのは学校だけではありません。

 人間がいるところすべて教育の現場です。

 人生の時間を最も使い、様ざまな人がいて人間の組織を作っている会社こそ最も重要な教育機関であり、最高の人生大学です。

 その最高の教育機関で仕事を通じて様ざまなことを学び合い、人間性を高めていきたいものです。

■仕事のルール26「姿勢よく座ろう」

 「バカもの、姿勢が悪い!ビシッと座れ、ビシッと!」

 突然の上司からの罵声に驚くと共に、なんで座り方一つで朝からこんなに怒られなければいけないのか、その若手社員は理解に苦しんでいるようでした。

 たまたま顧問先である上場したてのベンチャー企業に訪問した時の出来事です。

 その社員はかなり落ち込んでいる様子。私も小さいときよく両親に叱られました。

 座った時の姿勢が悪いためにです。納得できなかったので母親に聞いたところ4つの理由を指摘してくれました。

 まず、姿勢が悪いと病気になる可能性が高まるから。2つ目に心身ともにダラダラと

緩むこと。3番目として一生懸命頑張っている人が見たら邪魔な存在となる。最後に早

く疲れて集中力が落ち、続けていることが嫌になるからとのこと。

 なるほど、今家庭や学校では姿勢のことは昔ほど指摘したり、正したりすることがなくなったように見受けられます。自己管理するべきこととして、そこまで手取り足取り教えなくなったためでしょうか。

 どうもそうではないようです。教師や親が自信や情熱をなくし厳しく言えなくなってきているからではないかと危惧しています。

 両親がいつも嫌というほど姿勢について厳しく指摘してくれたため、私はよい方になりました。そのため、長時間仕事しても疲れませんし、仕事の集中力はかなりつきました。また、学校時代も卒業してからもまったく病気したことはありません。その上、大学を出て入社してから独立するまで、そして独立してこのかた遅刻や欠勤は一度もありません。

 小学校1年生から大学まで競泳をやってたことから体力がついたことも大いに貢献していると思いますが、最も大きな理由は姿勢が良いからだと思っています。よく、色々な方から姿勢がよいと言われます。まあ、姿勢がよくいつも胸を張っているので威張っているようにも見られます。また、肩書き上社長でもあるので、丁度いいのかも知れません。

 いずれにしても、姿勢よく座るよう指摘して下さることは、あなたのことを本当に思って言ってくれている証拠です。  注意してくれた人に感謝すべきですし、自分のために努力して直すべきです。

■仕事のルール25「嫌なことを誰よりも率先してやろう」

 顧客先企業で打合せを終え、帰ろうとしてエレベーターに乗った瞬間、隣に立っていた若手女子社員が話しかけてきました。

 「今お世話になっております経営企画室新入社員の○○○○○と申します。突然で失礼だと存じましたが、先日の社内研修でのご講演の際、困ったことや質問があれば、いつでも直接連絡くださいと言われておられましたので、お言葉に甘えましてぜひご相談させて頂ければと思い、勇気をだしてお声をかけさせて頂いております。こんなところで急に質問させて頂くの、ご迷惑でしょうか?」

 「いや、大丈夫ですよ。次の顧客先に行くまで少し時間があるので・・・。何でしょう?」

 エレベーターが開き、落ち着いて話もできそうもないので、会社1階にある喫茶室で引き続きお話を伺うことにしました。

 「実は私は東大法学部を出て、上場企業の中で最も勢いがあり、若手にもチャンスを与えてくれるということでしたので、今年4月に当社に入社しました。最初は男女関係なく一緒の研修でしたので良かったのですが、今の経営企画室に入ってからは、秘書を除き、女性は私一人で、早朝より雑巾がけを含め掃除・お茶汲み電話応対まで、ほとんどすべて雑用は私一人に回ってきてます。たまたま、今の部署では新人は私一人ですが、たった1年しか違わない先輩たちは、それは新人の仕事だからと言って何もしてくれません。もう限界です。他の部署に回してもらえないようでしたら、会社を辞めようかと思っています・・・」

 一流大学を出たのに「なんで私だけがこんなことを・・・」というエリート意識を私は彼女から垣間見たので、少し厳しく言いました。

 「大変ですね。でもあなたは間違っています。掃除・お茶汲み・電話応対は立派な会社の仕事です。嫌なことなので誰もやりたがらないかも知れませんが、誰かがやらなければ会社は困ります。だったら、新人であるあなたが率先してやったらいいじゃないですか!安心して下さい。あなたのそんな仕事振りを見る人は見てますから。エリート意識が少しでもあれば快くできませんよ。自分との戦いです。一生掃除やお茶汲みをするわけじゃないですから・・・」

 若いときには嫌なことをした分、人間として力がつきます。

 ぜひ挑戦してみて下さい。

■仕事のルール24「まわりの人のいいところだけを盗もう」

 「あーあー。せっかくまともで色々学べると思って期待してたのに、課長は優柔不断だし、グループ・リーダーはめちゃくちゃ短気。挙句の果てに東大出てるから賢いと思っていた先輩は超丼勘定・・・。隣に座ってる佑子ちゃんはどけちで意地悪。私のまわりには誰も尊敬できる人がいないや・・・」

 私が友人宅で仕事の打合せをしていたとき、帰宅したばかりの新入社員のお嬢さんがため息つきながら独り言。すかさず、聞くに堪えがたくなった友人は、お嬢さんに父親として一喝しました。

 「お前、何を偉そうなこと言ってるんだ!お父さんだって上場企業の社長を10年以上やっとるが、欠点はいっぱいある!完璧な人間なんていないんだ。第一そんなの人間じゃない!人の欠点をけなす暇あったら、まず、彼らの長所を学べ!お前なんか彼らと比較ならないほど欠点があるぞ・・・」

 少しはお酒の力もあったようですが、優しいはずの友人がこれほどの剣幕で叱り付けるのを見たのは初めてでした。ただ、指摘していることはまったくの同感で、さすが多くの人を使い見てきた上場会社の社長とあって「見事」の一言につきます。

 初めて会って相手が素晴らしいと判断した場合、ずっと素晴らしくいてもらいたいという気持ちは誰しも持っていると思います。しかし、少し付き合っただけでどんな人間かを知り得るのは、非常に難しいことです。

 人それぞれ長所・短所があり、それが人間の証とも言えます。現実的に自分の周りにデール・カーネギー、マハトマ・ガンジー、キューリー夫人、マザー・テレサなどのような立派な方々がいつもいることはあり得ないことです。

 大事な事は、どんな人にも長所があるため、周りの人々から優れたところはどんどん謙虚に学び盗んでいくことではないでしょうか。

 経営コンサルタントとして世界中で様々な会社と人を見てきて、一つのユニバーサルなルールに気づきました。  それは、周りの人からいいところだけ盗もうという謙虚な気持ちをずっと維持できるかどうかが、勝ち組に残る鍵になることです。

■仕事のルール23「絶えず人を励まそう」

 講演終了後突然質問されました。

 「落ち込んでいるとき、どうやったら元気になりますか?」

 「人それぞれ落ち込んだときの克服の仕方があると思いますが、私の場合落ち込んでいる時こそ人の相談に乗りいっしょに悩み同苦し、心の底から激励します」

 「自分が落ち込んでいる時に他人を励ますことなんかできるのでしょうか?」

 「他人の悩みを聞いていると、いかに自分が恵まれている環境にあるかが見えてきます。そしてその人に同情し、励ましているうちに落ち込んでいたはずが、どんどん勇気が出てきて、自分の置かれている環境に心から感謝できるようになるのです。一度やってみてください。理屈で説明してもピンとこないでしょうし、経験しなければわかりませんから・・・。実際のところ私の場合もの凄く力が涌き再度頑張る気になれます」

 「なんでそんなに力が涌くのですか?」

 「他人の相談に乗ることで、いかに自分が恵まれているのか、また一見大きそうな自分の問題がどんなに小さいかがわかります。それは他人を励ましているからこそ気が付くのです」

 私は、最も尊敬しているリーダーが米国で言われた何気ない言葉を一生忘れることはできません。それがその後のわが人生の生き方の原点にもなりました。彼は質問してきました。

 「人間に生まれてきて人生で最も幸せで尊い生き方とは、どのように生きることかわかりますか?」

 「すみません、私はずっとその答えを追い求めてきました。しかし、未だにわかりません。ぜひ教えてください」

 「それは、死ぬ最後の最後で損得勘定なしで一人でも多くの人を励まし、応援し続けることです!それをし続けると信じられないほどの力が湧き、強運になれますよ!」

 私にとって「目からウロコ・・・」とはこのことでした。長年捜し求めてきた「人生をどう生きるか」の答えが、彼のその言葉の中にありました。自分にとって一生に何度もないであろう「悟りの境地」となりました。

 それから20年。人を励ますことの大切さを仕事でも何度も経験させて頂いています。

■仕事のルール22「常にまわりの人に感謝の意を表そう」

 ほとんどの人が職場の人間関係で苦しんでいます。理由は様ざまですが、多くの場合、上司、先輩、同僚、部下など誰かと馬が合わないからです。なぜ馬が合わないのでしょう?その理由を普通、人は価値観・考え方・生き方・性格・育ちが違うからと言うでしょう。

 しかし、それは違います。却って違うバックグラウンドを持っていた方がお互い補い合って上手くいく場合も結構あります。

 実は人間関係で上手くいかない本当の理由は、あなたが相手を認めないし相手もあなたを認めないからです。つまり嫌い同士になってしまっているからです。

 では、どうしたらお互い尊重し合えるのでしょう?それは意外に簡単なのです。常時感謝の意を表すことです。

 考えてみてください。

 常にあなたに感謝してくれる人をそもそも嫌いになりますか?

 そんな人を無視したり苛めたりする気になりますか?

 却ってあなたもその人に感謝の念を持つでしょう。また、好きになるでしょう。

 ですので、職場でいい人間関係を作りたかったら、周りの人に絶えず言葉で感謝の気持ちをしっかり伝え続けることです。自己満足で終わらせないためにも、相手の心の底からわかるまでです。

 実際に人間一人ではたいしたことはできません。

 誰か、特にまわりの人の理解や応援が必要です。私たちは知らず知らずのうちに数多くの人にお世話になっています。一見自分ひとりの力でできたように映ることもあります。しかし、それとて冷静に分析してみると、色々な人の協力や助けがあっての賜物です。

 従って、例え些細なことでも、何かしてもらったらなら、心から感謝の意を表しましょう!

 その感謝の気持ちを表現するタイミングは、早ければ早いほどより誠意が伝わりますので、すぐにやりましょう!

 嘘だと思ったら、ぜひ試してみてください。

 昨日まで敵だったはずの人が、急に味方になります。

 感謝の意を表すということは、相手に対してそれだけ強力かつポジティブなインパクトを与える「特効薬」なのです。

■仕事のルール21「ギブ・アンド・ギブ・アンド・ギブでいこう」

 「僕は本当に運がないみたいです。こんなに運がないとそのうちこの会社も潰れるんじゃないかと真剣に心配しています。どうやったら運を呼び込むことができるのでしょうか?」

 ある一部上場会社を訪問した際、いきなり社長さんからこんな質問をされました。経営コンサルタントをしているとよく聞かれることです。

 たまたま社長さんから聞かれましたが、学生さんから聞かれても、新入の女性社員さんから聞かれてもいつも同じように答えます。運を呼び込むのに年齢性別・立場などはまったく関係ないからです。

 「運を呼び込む方法はあります。ただ、私流で誰か権威のお墨付きをもらった訳ではありませんが・・・」

 「いいです。それは何ですか?」

 「それを実践しても今すぐに運が良くなるのではありませんが、それでもいいのですか?」

 「構いません。少しずつでも良くなれば」

 「それでは、今日からはギブ・アンド・ギブ・アンド・ギブを実行してください」

 「ギブ・アンド・ギブでなく、ギブ・アンド・ギブ・アンド・ギブですか?何が違うんでしょう?」

 「親の愛情のように見返りを一切期待せず、徹底的に人の相談に乗り手助けしてあげることです」

 「そんなんで、運がよくなりますか?」

 「はい、時間はかかりますが、着実に運は良くなります。なぜなら、それを実行することによって、社長の大ファンがどんどん増えていくのです。そのファンの人たちは社長を尊敬し大好きになりますから、いいことや大事な情報、つまり運を持って来てくれます。

 「なるほど、よくわかりました。今すぐ実行します」

 皆さんも実行してみて下さい。時間はかかりますが必ず運は良くなります。

■仕事のルール20「言葉の省略はやめよう」

 インターネットや携帯電話の普及のためか、言葉、特に固有名詞をできるだけ略す傾向があるように感じます。短くなることはいいこともありますが、社名や人の名前を略すことは時に失礼になったり混乱を招きます。

 若い人の間では社内で頻繁に使う固有名詞があると略して呼び始めます。

 便宜上社内だけで使っているうちはいいのですが、使い方や場面がわからない新入社員の多くは、社外でもどうどうと頻繁にその簡易な名称を使います。

 聞いた方は、新しい営業手法なのか、何かの英語名なのか、聞き慣れないその言葉を不思議に思います。理解に苦しむのは、その言葉の省略の意味が分かっている人同士で省略形を使うのはいいのですが、知る余地のない人にも平気で頻繁に使っていることです。

 先日もある会社で大事なお客さんを交えての会議がありました。

 「部長、○○○には来週打合せに行きます」

 「なんだ○○○というのは?」

 「○○○○○株式会社の略です」

 「お客様の会社のことを君たちはそんな風に普段略して言ってるのか?」

 「はい!何しろ社名が長いので・・・」

 「担当部署内で省略することは考えられるが、何もお客様の前で省略して呼ばなくてもいいだろう!第一お客様に失礼だろう!」

 「すみません。いつも使ってるのでついつい・・・他も略して呼んでますが・・・」

 顧客であるその会社の担当者は、歴史と由緒のある会社だけに便宜上とはいえ勝手に自分の会社名を略して呼ばれたことでさすがに不機嫌。

 その場にいた顧客弁護士も「なんて気配りのない社員だろう」とでも言わんばかりの呆れた顔。

 社名を省略しただけのことですが、時と場合により、非常に失礼になります。

 そもそも便利ということで何でもかんでも省略してしまっていいものか極めて疑問です。会社名が長いといっても、たかだか5文字が3文字になるだけでした。

 固有名詞はできるだけ省略するのはやめ、省略する場合は時と場所を選びたいものです。

■仕事のルール19「わからないことがあったらすぐ聞いたり復唱しよう」

 「課長、電話です」

 「誰?」

 「山口商事の大嶋さんです」

 「知らないなぁ・・・、営業の電話だろう。用件聞いて営業だったら断ってくれ。でなかったら、折り返し電話するということで、電話番号きいといて」

 「わかりました!」

 「課長、営業じゃないみたいでした。取引先で課長のこと良く知ってると言ってましたので電話番号きいておきました。これそのメモです」

 「おかしいな?そんな会社名でそんな名前の人知らないけどな・・・じゃあ電話してみるか!」

 「あれ?大木君、電話通じないぞ!電話番号違うんじゃないか?ちゃんと復唱して確認したか?」

 「あ!しませんでした。すみません・・・」

 「しょうがないな・・・大事なことだったら、またそのうち電話かけてくるだろう・・・それにしてもどこの誰だろう?」

 「課長、また電話がありました。たぶん先ほどの大嶋さんです」

 「お待たせしました。課長の安田です。 ああ!山田商事の大川社長さまですか!先程お電話頂いたのは社長でしたか!大変失礼しました。うちの入りたての社員が間違えまして・・・」

 「大木!いい加減にしろよ! あの電話、山口商事の大嶋ではなく山田商事の大川社長だ!うちの大事な取引先だ!」

 「すみません。あまりよく聞き取れませんでしたので・・・」

 「それならなんで、聞き返さなかったんだ! 第一お前なんで、電話かかってきたら番号だけでなく、社名や相手の名前のメモをとらないんだ!」

 皆さんはわからないことがあったら勇気を出して聞き返したり復唱してますか?

■仕事のルール18「絶えず会社への貢献度を考えて行動しよう」

 ケネディ大統領は演説の中で当時の米国民に言いました。

 「国から何かをしてもらうのではなく、国に対して何ができるかを考えよう!」

 この何気ない一言は他力本願の生き方を否定し、自分の力で社会に貢献していくことの大切さを説いています。

 今の日本にこの精神で生きられる人がどれだけいるでしょうか?

 むしろ「どうして自分は国からも誰からも助けて貰えないのだろう?」と被害者意識で生きてる人が多いのでは。

 特に若い頃は、お金・経験・ノウハウ・信用力・人脈など何もないためついつい会社や他人からの助けを期待してしまいます。頼めば何かしてくれるのではと考えがちです。

 力も何もない時にこそ、まず自力で体当たりしてみてください。そういう人は奥ゆかしいので周りの人がほっときません。黙ってても誰かが力を貸してくれます。

 成功者の共通点の一つに、人が欲しいものや困っていることを見つけて、それを解決するのが得意なことが挙げられます。

 できる事業家はニーズはあるのに、それに応える商品やサービスを誰も提供していないことをいち早く見つけ世に送り出します。

 せっかく何かをするのに誰にも貢献しないことをしていたとしたら時間の無駄になります。それは自己満足でしかありません。

 会社においても成果が出る出ないに係わらず、会社に貢献しようと一生懸命やっている社員は上司から見たら本当に可愛いものです。当たり前のことですが、評価の高い社員とそうでない社員は会社への貢献度で測られます。

 新人の頃どうしたら会社に貢献できるのかなかなか分からないでしょう。

 そんな時、上司や先輩に素直に謙虚に聞きましょう。みんながあなたに何をしてもらいたいか、どんなことに期待しているのかを。そうすれば、目指すべきこと、するべきことがわかり俄然力も湧き、成果もでやすくなります。  大事なことは、人間である以上ついつい独り善がりになりがちです。絶えず冷静かつ客観的に自分が会社に貢献している言動をとっているかを自問自答し、他人の評価もチェックも続けていくことです。

■仕事のルール17「職場で甘えたり、甘えた話し方をするのはやめよう」

 新入社員の話し方を聞いてぞっとしたことはありませんか?

 ある時、顧問先の会社に行き、たまたまその会社の入社したての新人女子社員の電話での会話を聞いて愕然としました。

 「あの~今部長はいないんですけどぉ~。どうしたらぁ~いいでしょうかぁ~」

 どこかでこの会話の調子聞いたことがあるな・・・。そうだ!女子高生の会話だ!確かに電車の中で女子高生同士で甘ったれたやりとりはこんな感じでした。

 この話し方を聞いて、戦場のような職場で必死に仕事をしている上司や先輩方はイライラするか、ショックを受けるのではないでしょうか?

 少なくとも私は、悲しくなりました。職場とプライベートな会話との区別がつかない社会人がいるのだと。

 見かねたので、たとえ顧問先だろうとそんな心無いコミュニケーションを続ける社員を見過ごすわけにはいかず注意しました。

 「あなたはここの給料をもらって働きに来ているのですよね?それとも、遊びにきているのですか?」

 本人はビックリして黙り続けていました。おそらく、外部の私が指摘したからかもしれませんが、生まれて初めてそんなこと言われましたという顔をして戸惑っています。

 長い間の学生生活でも、親に守られ甘えた言動をしてきた人も多いことでしょう。

 ただし、一度会社という戦場に入ったら、言動から一切の甘えを拝し真剣勝負を繰り返さないと、味方になるはずの先輩や上司が敵となり、足元をすくわれるでしょう。

 厳しく言ってくれるうちはまだ花です。周りから言われなくなったら、また無視されるようになったらもう臨終と考えてください。あなたはもう注意しても直らないどうしようもない問題社員と見られています。そうなったら、「もう来なくていいよ」と言われるのは時間の問題です。覚悟してください。

 職場で甘えた声で話したり、甘えた行動はやめましょう!  損をするのはあなたです。

■仕事のルール16「商品やサービスを売るのではなく、自分を売ろう」

 営業先でのこと。

 「社長!弊社はこの度業界初の画期的な商品を世に送り出しました。これがそうです。ぜひお試しください。どこが優れているかと申しますと・・・」

 「悪いけどその種の商品は今ので間に合っているし、コストもかかるから今は無理だなあ・・・第一、君の商品説明じゃあ難しくて何言ってるかわからないよ!忙しいから必要になったらこちらから連絡するよ」

 一方、営業の本質を捉えている人は、商品やサービスをうるのではなく、自分を好いてもらい自分を売っています。

 「社長、私は貴社が成功するのにぜひお役に立ちたいと心から懇願してまいりました。そのためには何でもお手伝いさせてください。弊社の商品は最初はコストがかかりますが、貴社の業務効率をあげることができるため、一年以内にそのコストの回収ができます。また、そうなるよう私が誠心誠意全力で対応させて頂きます!」

 「わかった!商品のことはどこも似たり寄ったりでよくわからんが、そのやる気の君が気に入ったから買うよ!誠実そうな君なら、例え商品に問題があったとしても、うちのために一生懸命やってくれそうだからな」

 このようにとにかく相手に好かれることが大事です。

 商品やサービスの評価は専門家でない顧客にはまず分かりません。

 ですので、ある程度商品やサービスの説明をしたらそれからは買う相手を信頼できるか好きになれるかがポイントです。

 商品やサービスが良くても、嫌いな相手からは買いません。

 私もそうですが、逆に相手を好きになってしまえば、多少商品やサービスのことがわからなくても、買ってもらえるケースはよくあります。

 と言うことは商品やサービスではなく、自分という人間を評価してもらい、好きになってもらえなければ成果はでません。

 自分のことを好きになってもらえれば大抵の場合、買ってもらえるのも実は時間の問題なのです。

■仕事のルール15「自分のイメージ作りを大切に」

 いろいろな話題を提供し一躍有名になったライブドアの堀江社長を嫌っている人が多いのに驚きます。

 先日もタクシーに乗った直後、運転手さんが不機嫌そうな様子で関西弁で捲くし立ててきました。

 「お客さん、ライブドアの堀江って野郎どう思いまっか?あっしらタクシー運転手仲間はけしからんと思っとるんですよ!みんな頭にきとる!若くして財を成したか知らんが、公の場にTシャツで出てきて挙句の果てに金に出来ないことはないとぬかしやがる!世の中舐めとんねん!あっしら暑い時も寒いときも、いつもお客様に感謝するんで、ちゃんとした格好してまんねん!当たり前やそんなん!金があるからって一人だけあの格好はないでっせ!やつ見るたびに腹たちますねん!」

 堀江社長の合理的な企業論理はわからないでもありません。ただ、世の中の人に共感を得るためには、謙虚なイメージ作りは非常に大事でしょう。ほとんどの人は理屈より、見た目で好き嫌いを判断してます。

 彼は謙虚な気持ちでできるだけ人に不快感を与えないようなイメージ作りをすれば、かなりの支持者を得るでしょう。つまり、余計なことでマイナス評価されずに済み、もっと多くの人から賛同や応援を得られるはずです。 

 所詮、人間は他の人からの応援や評価なしでは結果も出せませんし、生きてもいけません。

 米国でも堀江社長のようにどこに行くにもTシャツで通し、中身で勝負しようとしていた経営者がいました。

 ところが彼がいない酒の席で彼のことを誰一人よく言わないのです。性格は悪くないのにです。

 「あいつは人をバカにしているよな!我々は毎日我慢してスーツ着ているのに、あいつだけ楽な格好して!何様だと思ってるんだ!」

 「バカじゃないの?あんな格好して!」

 私が顧問をしていた会社のある社員は、いつも芸能人のような格好で来ていました。せっかく良いことを言うのに、変わり者として上司は評価しませんでした。

 彼は結局面白くなくて会社を辞めていきました。

 自分で自分の首を絞めるとはこのことではないでしょうか。

■仕事のルール14「まず、やってみよう」

 「今回の販売促進(販促)はインターネットで行いたいと思います」

 「は?インターネットで販促するのは初めてでしょ?具体的にどうやって商品情報の送り先を決めるの?」

 「これからグループの皆で考えます」

 「ちょっと待って!送り先も決まってないの?じゃあ、何人位に送るの?」

 「まだわかりませんが、時間が許す限り一人でも多くの人に送りたいです」

 「え!送りたい数も決まってないの? 第一そんなんで成果が期待できるの?もし、やってみて全然反応がなかったらどうするの?責任は誰がとるの?」

 こんな会話を会議室でよく聞きませんか?誰かが何か新しいことを提案した時にその場にいる現実派からよく聞く文句ですよね。

 新しく行うことの費用対効果や時間対効果を話し合うことは大事です。ただ、ネガティブな意見や批判評価をするのは、前向きに行う会議や打合せの雰囲気を壊し邪魔になります。

 大切なことは、行う前にメリットとデメリットや問題点を明確にし、失敗したら致命的なダメージをこうむらない限り、とりあえずまずやってみることです。

 エリート思考の人は、先々を考えすぎ、理論的な観点から問題点や上手くいかないことの理由をうんざりするほど指摘します。しかし、何事もやってみなければわかりません。

 ある程度議論し、成功する可能性もあるのであれば、まずやってみる勇気が必要です。

 元々米国生まれのコンビニエンス・ストア「セブン・イレブン」も当初は日本では成功しないと理論的に言われていました。しかし、まず、やってみました。

確かに問題点も出てきましたが、それらを乗り越えて日本でも大市場を作り上げたのです。

 マクドナルドも主食が米である日本人にはハンバーグ入りのパンなど売れる訳がないと見られていました。今では外食企業で一番の売り上げを誇っています。

 理屈なしでまずバカになって死に物狂いでやってみることです。

 行き詰ったらその時考えればいいじゃないですか!

■仕事のルール13「まわりの人からどんどん教えを請おう」

 「聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥」

 わからないことは恥ずかしがらず、その都度勇気をだして素直に聞いたほうがどんなに後々大きな恥をかかなくて済むかを指摘していますよね。

 中学一年生の時、知らないのに知っているふりをしていた私を察知するなり、担任の先生は大きな声でよくこの言葉を言われました。そのお陰で中学校を卒業するときには知らないことはなんでも人に聞けるようになりました。

 そんな私ですが、米国でプロの経営コンサルタントになってから、その原点を忘れ、知ったかぶりをして大失敗したことがあります。

 ちょっとした笑い話にもなりますが・・・・。

 それは経営コンサルタントとして独立仕立ての頃のことです。

 テキサス州政府の経済開発機構のアドバイザーに就任したのがきっかけで、同機構の長官と理事四人を連れて、テキサス州に進出することを検討していた日本の大手コンピューターメーカーA社の専務はせっかく遠路はるばる米国から日本に来たので、美味しい本場の日本料理をご馳走したいとのこと。それで半分通訳を兼ねた私を含め同機構の全員一流の料亭にご招待いただきました。

 料亭に到着後、A社の専務一行は社内打合せで遅れているので予約した懐石料理を先に食べ始めてほしいとのメッセージがありました。早速懐石料理が運ばれ始めました。が、長年米国に住んでいた関係で私は実は懐石料理を食べたことはありませんでしした。

 不安でしたが、女将さんに出されたものすべて食べていいのかどうか恥ずかしくて聞けません。

 彼女が部屋から去るのを見届けて、いきなり皿にのっているものすべて食べ始めたところ、米国人である全員が私の真似をして皿にのっているものすべて食べきってしまいました。

その直後、A社の専務が部屋に到着しました。そして、彼が一言。

「浜口さん、まさか皆さんにすべて食べれるとは言われてませんよね?でもアメリカ人って凄いな! 飾りまで食べちゃうんだもんな・・・」

 私は赤面と同時に額から脂汗が・・・・。 「一言女将さんに聞けばよかった」と後悔。

■仕事のルール12「アイデアや注意点が浮かんだらすぐ書き留めておこう」

 「あれ、なんだったけなあ・・・せっかくいい企画が浮かんでいたのに・・・。しまった!書き留めておけばよかった!」

 よくあることですよね。ちょっと書き留めておけばいいのですが、それが近くに筆記道具がなかったり面倒だったりで意外となかなか実行できません。

 また、違うケースでは・・・・・

 「浅田君、ここ間違ってるぞ!言ったじゃないか、打合せの時に!なんでちゃんと書き留めておかないんだ!君には気がつかなかったことだったんだから、書いておかないと僕が言った通り覚えていて正確に修正できるわけないじゃないか!しっかりしろよ!何回同じ事を言わせるんだよ、幼稚園生じゃあるまいし!」

 似たようなこと言われたことありませんか?

 私も新入社員のころ、よく先輩から同じようなことを言われていました。それでいつもどこに行く時もボールペンとメモ帳を持って行くようにしました。元々記憶力が極端に悪いのでアイデアや注意点が出てきたら、すぐに書き留めておかないと、忘れて二度と思い出せないのです。

 米国に住んでいた時も感心しました。

 一流と言われる人ほど、何かあったらすぐに書き留めていたからです。

 彼らはいつもどこでも平気でメモ帳を取り出して書き留めていました。

 おかげで私もメモ魔になりました。

 騙されたと思って実践してみてください。 まわりの人があなたはマメで一つ一つを

大事にする信頼できる人と見始めるでしょう。

 また絶えず書き留めている姿をみて、あなたのことを努力家かつ勉強家として好印象を持つでしょう。

 まわりの評価も大事ですが、徹底して行えば実質あなた自身の仕事の効率もビックリするほど良くなるでしょう。

 「人間は忘れる動物」ですから、いい加減な自分の記憶をあてにせず、素直に書き留 める癖をつけましょう!

■仕事のルール11「使わないものはためないでその都度すてよう」

 「渡部君、貸しておいたアンケートの集計表、返してくれる?」

 「はい、課長!」

 「午後に打合せで使うから午前中にね」

 「わかりました、すぐに・・・。あれ?確かにこの引き出しに入れてたのに・・・。なんでないのだろう?」

 「どれどれ見せてみろ。なんだこりゃ!書類でぐちゃぐちゃじゃないか!しかも、もういらないものばかりだぞ!これじゃ何がどこに入っているのか、わからないだろう!」

 「すみません、将来また必要になるんじゃないかと思うと、なかなか処分できなくて」

 「ばかやろう!こんな古い書類必要になるわけないだろう!いらないものはすべてすぐに捨てなさい!仕事が出来るやつは、将来使う可能性の低いものなんかは、すぐ捨てるぞ!第一パソコンにデータが入っているだろう!紙で残しておく理由まったくないよ。捨てる勇気をもたなきゃ!すべて今すぐ捨てろ!」

 「はい!確かに捨てるのには勇気がいりますよね・・・」

 「いいかよく聞け!捨てないとどんどんいらないものがたまって、本当に必要なものが

  どこにあるかわからなくなる。タイム・イズ・マネーだから、いらないものの中にい

  るものを探すのに大変な時間と労力を使うから、膨大なコストと精神的ストレスになるんだよ。

  お金は使っても取り戻せるが、失った時間は取り戻せないぞ!いらないものでも捨て

  るとなるともったいないとか将来困るんじゃないかと思うやつは、スピード社会についていけないよ」

 「意外と捨てるのは得るよりも難しい」

 と昔のアメリカ人上司は口癖のように言っていました。

 米国でも仕事が出来る人ほど、机の上も中もきれいです。

 今でもハッキリ覚えていますが、米国で一流の弁護士事務所のナンバーワン弁護士の部屋に通された時、あまりの綺麗さにビックリしました。

 なんだ仕事もしないのに請求ばかりする調子のいい弁護士かと思って一緒に仕事しところ、仕事のできることできること。なんと必要な情報はパソコンと頭に入っているから書類がいらないとのこと。

■仕事のルール10「会社の経費削減に気を使おう」

「どうせ会社経費で落ちるからどんどん飲み食いしようぜ!」

「多少交通費かかっても会社で負担してもらうから・・・」

「つけっぱなしにしてていいよ!会社から見ればエアコンや電気代なんて微々たるものだから・・・」

 なんか浅ましくありませんか?確かに会社が支払ってくれる経費なのかもしれません。但し、20年以上、日本アジアで経営コンサルタントをしてきて、出世する人、伸び

 る人、信頼される人とそうでない人との大きな違いの一つに、会社の経費削減を重視しているかどうかが挙げられます。

 公私混同していないからです。

 できる人、信頼される人の共通点は、リーダー的思考を持ち合わせていることです。

 すなわち会社に雇われていたとしても、オーナー的、社長的な発想で行動します。

 ですので、初めて会った人でも社長になれるかどうかは別にして、一社員でも将来の社長候補かどうかは、会社に対する発想や言動でわかります。

 会社の経費を使うことは悪いことではなく、費用対効果を重視して、会社に利益をもたらす経費の使い方をしているかどうかです。

 光熱代、飲食代、交通費、接待費などの経費は、例え一円たりともそれらを使うことによって会社に利益をもたらさなければ使ってはなりません。

 「公私の区別」をハッキリすべきです。

 これが出来ない人は、「小事が大事」で本物を見る目を持った人たちから相手にされなくなるでしょう。新人であればある程、この区別はきちっとしておくべきでしょう。

 人間の評価で大きく差がつくところはそうはないでしょう。

 会社の経費の使い方はその数少ない一つです。  そこで人間としての器が測れるものです。