■仕事のルール30「なんでもいいからリーダーを務めよう」
振り返ってみて今までやってきたことの中で、私にとって仕事をやる上で一番役立ったことは、リーダーと言っても色々ありました。小学生のときは図書委員長、美術部部長をやり、中学では、水泳部部長などもやりました。
小さい時の体験も大事ですが、十代後半から二十代でのリーダーの経験は掛け替えのない財産になります。その時期ではまだまだ経験・知識・自信はありません。にもかかわらず、まとめていかなければならない対象の人達はある程度自分というものを持ち、命令では動きません。一番苦労して人をまとめていかなければならない時期でもあります。
その時にいかにみんなを同じ方向に向かわせ団結して成果を出せるかということは、組織の大小にかかわらず、大変なエネルギー・能力・勇気が要求されます。それをやってのけることは、人間として大きく成長し魅力もつきます。
どんな仕事に就こうと、成功に欠かせないことがあります。それは対人関係マネジメント能力です。
つまり、どこの会社や組織に行こうと、そこには必ず人がいて、その人達と上手くやっていかなければ自分の評価・価値もなく、当然成果もでません。
学生時代にスポーツや体育会系クラブをやっていた人が会社に入ったら、俄然力を発揮します。よくよく観察してみると、彼らには共通点があります。まず、スポーツで鍛えた強靭な体力と根性。それ以上にスポーツ活動を通じて、人をまとめたり、リードすることを学んできているのです。
「私はリーダーに向いていないからリーダーをやれといわれても・・・」とよく聞きます。それは違います。
リーダーに向いていないからこそ、リーダーの経験が必要なのです。一度は職場でリーダーを経験してみてください。どれだけ大変か、どれだけ力がつくか、痛感することでしょう。
そうすると、上司を含めリーダーをしている人に対する敬意を払い、感謝し素直に協力する気持ちになれます。毎年新人が入社してきて、気が付いたら部署の中で自分が一番上だったりします。その時、嫌でもリーダーをやらなければならなくなります。
今のうちにリーダーとしての力をつけておかなければ、後輩に追い越されるのは時間の問題でしょう。