仕事のルール32

■仕事のルール32「本を読んで知恵と知識と運をつけよう」

 人生を何度も生きることができたら、私達の生きる姿勢はまったく違ってくることでしょう。しかし人生は一度きりです。この一度の人生を、どのように豊かに生きていくか。

 そのヒントは「読書にある」と私は思います。小説、詩歌、ミステリー、実用書など様々な種類の書籍がありますが、どの本の中にも、著者の人生経験に基づいた豊富な知恵が溢れていて、自分の人生では経験できない新しい何かが書かれています。

 そして私たちは、本を読むということで、あらゆる違った人生を経験できるとも言えます。

 著者にとって、どういう種類の本であれ一冊の本を書くということは、人に何かを伝えたいからであり、そのために著者が今まで生きてきた全てを、言葉というエッセンスにして注ぎ込もうとします。だからこそ、フィクションであれ、ノンフィクションであれ、読む人になんらかのメッセージを与えることが出来るのだと思います。

 私の趣味は、時間を見つけて本屋に立ち寄ることです。現在、ベンチャー企業の経営者として、また経営コンサルタントとして、一週間が10日に、一日が30時間にも匹敵するほど忙しい毎日で、日付が変わる前に帰宅することはほとんどありませんが、移動の合間や週末のわずかな時間を見つけては頻繁に本屋に立ち寄ります。

 私の場合、沢山並んだ本に囲まれるということが、まず心地よい。

 現在は仕事柄、ビジネスコーナー、情報雑誌コーナーに立ち寄るのが主になりますが、パラパラとページをめくりながら、溢れている情報に浸るのもわくわくするし、背表紙のタイトルを順番に眺めていくだけでも仕事のヒントを得たり、意欲が湧いてくるのが不思議です。直感で数冊買って帰るので、書斎は本で溢れています。読書の時間は主に通勤の電車内です。

 私は特に成功している人の本を読むようにしています。なぜなら、過去の人であっても、現在の人であっても、そこには幸運のキーワードが潜んでいて、そのカギを文中から見つけ出し、自分のものにしていく作業は、私にとってこの上ない楽しみだからです。

 その本を読むだけで、著者の強運が読者に移る、そんな気がします。

 数え切れない本の中から出会った一冊は、大切な縁なのですから。

 読書を通して主人公や著者と出会い、少しでも充実した人生を!