■仕事のルール46「部下を助けよう」

 私の事務所は、少人数であらゆる業務をこなしています。

 少数清鋭を目指したベンチャー企業ですのでたくさんの社員を雇う理由はないのですが、少人数でやっていくことには多くの利点があると思います。

 ①全員暇な時間がなく忙しいけれども、充実している

 ②上司に頼らず、自分が責任をとる覚悟で仕事に取り組むので、力がつく

 ③役割分担も大事だが、お互いの協力が何より大事になる

 ④一人がいくつもの責任を持つので、大企業よりも沢山の経験ができる

 私は社長という総責任者の立場ですが、事務所の席にじっと座っていられる時間はほとんどありません。皆にお願いしているのは、一人一人が社長のつもりで、できるだけ自分で判断し実行してほしい、ということです。

 弊社のような超多忙な会社では、何でもかんでも上司の意見を伺い、判断しているのでは仕事が進みません。たくましい責任感と鋭い判断力を養って欲しい、いつもそう願っています。

 その一方で、上司に相談せず自分勝手な判断をすることで、大失敗をするという場面も出てきます。そこのバランスが非常に難しく、皆が悩むところです。

 私が思うのは、できる限りのことは自己責任でやっていく、しかし判断に迷うときは、些細なことでも遠慮なく上司に相談し、知恵を拝借し手を借りるということです。ここを間違えると、些細なことが大きなミスにつながりその尻拭いに膨大な時間やお金を費やしたり、他の社員にまで迷惑をかけることになります。

 私が心がけているのは、一旦は社員に全てを任せる、しかし最後の責任は全部上司が持つということです。忙しい中でも、できる限り社員の相談には乗り、助けたいと願っています。今は上司の立場にある人も、皆かつては部下だったわけで、部下の気持ちはよくわかるはず。

 会社とは、社内の全員が志をひとつにし、共通の目標を持ち、その達成のために進んでいく場所であり、一種の戦場です。

 上司は部下を護り、部下は上司について行く。  そして、上司と部下が信頼の絆でつながり、スクラムを組んで仕事に取り組んでいくことが、競争社会の中で生き残り勝ち続ける手段だと思います。