■仕事のルール48「定期的に企画書や提案書を上司に出そう」
「冗談みたいな話なんですが、ある時、前々から温めていた新規事業を会社に出したら採用され、そのための新部署ができたのみならず、言いだしっぺということで、その部署の責任者に抜擢されました。もっと驚いたことに、その部署の新しい部下は、三年前私が新入社員だった時の上司達なんです。」
短大を出て大手保険会社に就職した彼女は、どうしたら会社がもっとよくなるのか、就職して以来絶えず考え続けていました。そして、新しい考え方やアイデアが浮かんでは、企画書や提案書にして定期的に上司に見せてました。
「ほう、感心じゃないか、忙しいのに新規事業なんか出してきて・・・でも、これじゃあ、うちにはちょっとできないな・・・。費用対効果が悪すぎるから」
当初の頃、上司のコメントはこんなものでした。
それにも懲りず、アイデアが浮かんでは企画書や提案書を会社に出していました。彼女としては、会社を良くしたいという一心でやっていたことです。ただ、案が採用されるとは夢にも思っていなかっただけに、本当にそのための部署ができたときは信じられませんでした。
実は会社が入社して3年も経たない彼女の案を採用したのは、案そのものがよかっただけではありません。どんな困難な仕事をするときもいつも前向きで、誰よりも努力していたことから、彼女は社内で模範的な存在となっていました。その彼女が、若いとはいえ会社のために凄い案を出してきたのです。それが社長の目にとまりこの大抜擢となりました。
彼女が新しい部署のリーダーになることに内定したとき、既に窓際族となっていた彼女の昔の上司達は、それを知りぜひ彼女と仕事がしたいと会社に申し出たとのこと。
会社や上司というものは、例え若くても会社のために自分の頭で考え現実的な提案をしてくる、やる気のある社員を高く評価します。新しいことを提案することは、真剣に会社のことを考えていなければできないことだからです。
会社のことを思って企画書や提案書をだすのに、経験・知識・年齢・性別・部署・役職など関係ありません。どれだけ真剣に会社のことを思い働いているかです。
言われていることややらなければならないことは、会社から給料をもらっていれば誰でもしますから。