■仕事のルール55「まず相手の意見を聞こう」
「一を聞いて十を知る」
この言葉を聞いたことはありますか?
その人が、何を言おうとしているのかほんの一言で、理解してしまうと言うことです。確かに効率的ですね。でも、一を聞いて理解したことが本当に全て合っていたかどうかは、全部聞いてみないと分からないのです。
ですから、まずは相手の話を全て聞くことです。
例えば、最初の一言で自分の考えとは全く違う意見だったとします。そこで「それは違う!」と反対あるいは心の中で否定してしまったら、その意見を導き出した理由まで理解できないようになってしまうものです。
もしかしたら、途中までは同じ考え方だったかもしれません。
同じ考えなのに、結論が違っているとしたら、その導き方を学ぶことで、自分にとっても新しい思考の方法を学ぶことにつながるのです。
コミュニケーションやプレゼンテーション能力を売り物にしている我々経営コンサルタントの世界でも、まず相手の意見を聞き、その内容を正確に掴む能力が非常に大事とされています。
また、たとえば仕事上で上司の指示を話半ばで理解した気分になって、勝手に進めてしまったとします。さて、仕事も全部指定された時間よりも早く終わったと思い、上司に提出しました。ところが、肝心な部分が違っていたのです。そうなると、もちろんやり直し。指定された時間よりも膨大な時間を使うことになってしまいます。
上司の評価はどうなるのでしょう。「一を聞いて十を知る」とはほど遠い
「話をきちんと聞いていないヤツ」と思われることは間違いありません。
最初にきちんと話を聞いておけば、効率よく、そして最初の段階できちんと仕事ができていたかもしれません。きちんと指示された仕事を効率よく、そして正確に行うことこそが、経験の浅い若い世代の社会人がまず求められることなのです。
「早合点」はほめられるものではありません。
誰にでもできることだけど、なかなか誰にもできない「最後まで話を聞く」ことが人から評価される第一歩なのです。