■仕事のルール59「まず何のためにやるのか考えよう」
上司に何か仕事を頼まれたとしましょう。例えば、資料集めだとします。
単純に日曜日午後五時から午後十時までのテレビ番組ごとの平均視聴率を調べることになりました。
これは、インターネットや各テレビ局などで調べることは可能ですね。もしかしたら一時間もかからないかもしれません。でも、それではアルバイトの人でも、あるいは高校生でもできることではないでしょうか。
社会人なら、評価してもらいたいなら、ここで一つ頭を働かさないといけません。それは、「上司が何のためにその時間の視聴率を欲しているのか」を考えることです。ただ、数字を示せばいいのか?本当はそれだけでいいのかもしれません。
ただ、例えばスポンサー名や番組の出演者などを書き添えてあると丁寧ですね。丁寧、というだけではありません。もしかしたら、後で必要になるものなのかも知れないのです。
ある指示をされたら、その指示は何のためになされたのかを考えましょう。
「何に使う資料なんですか?」と一言質問してみてもいいでしょうね。
実は、たいして英語力も専門能力もなかった私が、米国の大手国際会計・経営コンサルティング会社でスピード出世できたのも、上司がこの点を高く評価してくれたからです。何か頼まれる度に、上司が何のために必要かをまず最初に把握するようにしました。私の仕事は質的には高いものではありませんでしたが、彼らが一番必要な情報を提供し続けたことによって部下としての満足度はかなり高かったと後で聞きました。
ここがポイントです。
まず、自分を上司の立場においてみることができるかどうか。自分だったら指示したもの以外に何があったらさらに効率的か、そこにどれだけ気が付くか。これが重要なのです。
お茶一つ出す時でも、この気持ちがあれば変わるのです。
夏だからといって必ず冷たいものなのか?そうでもない場合もあります。車でずっと移動している場合など、意外と体が冷えていて温かいものを飲みたくなるものです。
そういったことも、ちょっとした頭の働かせ方次第で浮かんでくるのです。
ですので、絶えず自分を相手の立場に置き換えて考える癖をつけましょう。