■仕事のルール61「電話対応能力を高めよう」

 ファーストインプレッション、つまり第一印象がとても大切なものだというのは、それぞれの経験で知っていることと思います。最近、特にビジネスの世界では、第一印象が’声’というのが一般的ではないでしょうか。

 いきなり相手を訪問するというのは少ないでしょう。まず、電話で相手の都合を伺い、その後、時間を設定し、そして会う。第一印象は重要なのですが、実はこの電話での対応がとても重要といえるのです。

 たとえば、自分が直接お会いする予定の人でない場合も同じです。同僚に取引会社の人から電話があったとします。その時に同僚が外出だった場合、あなたはどう対応しますか?

 「あいにく外出しておりますが、お電話があったことをお伝えしましょうか?」

 そのような問いかけに、相手は

 「いえ、またかけ直します」

 と言ったとします。

 そのままにしてしまうようなら、電話対応能力はないと言えます。

 どんなときでも、「どこ」の「誰」から「何時」に電話が入り「どんな話」をしたかはメモに残すべきです。

 「かけ直す」といわれた場合でも、「かけ直すと言っていました」というメモを残せばいいのです。この電話をかけてきた相手の人は、実はすでに数回電話をしている場合もあります。その都度、「かけ直す」と言っていたとしても、メモが残っていれば、折返すこともできるでしょう。

 迅速なコミュニケーションを要求されるコンサルティング業界では、すぐに連絡しなければならない緊急事項も往々にしてあります。私の場合、いつ誰から何の用件で電話がかかってきたかなどを秘書に携帯メールまで通知してもらうようにしています。場合によっては会議中でもすぐに中座して即電話を折返すこともよくあります。

 電話は大事な第一印象です。

 声の調子だけでなく、対応の言葉使い、そして電話を切った後の対応も重要です。