■仕事のルール67「他人と比較しない」
受験戦争、競争社会、新階層社会、ヒエラルキー、これは比較が元になっている言葉ですね。受験戦争も自分との戦いだけでなく、他の受験生よりも一点でもいい点数を取ることを目標に勉強して、試験を受けないといけません。同僚との出世争いもそうです。
でも他人と比較して自分を評価するということの意味を考えてみましょう。他人がいなければ、評価の基準がないということになります。あの人と比べて自分は・・・。では自分自身、個人ではどうなのか、という絶対評価はそこには生まれてきません。
目指すべきは「あの人はこういう人だ」という評価なのです。
誰かを目標にするのも、誰かをライバルにするのも、どちらもいいことだと思います。それが自分を磨く原動力になるのですから。
競争相手を想定してはいけないというではないのです。それだけになってはいけないということです。
他人と比較した偏差値教育やすべて満遍なくこなすことを重視する教育に合わなかった私は、日本では超劣等生でした。それが米国に行った途端、劣等生ではなくなりました。
私はある分野の数学だけが大好きで、ある程度できましたから、それが米国では高く評価されました。ですので、その分野の勉強は好きで努力するため、さらに好きになり力もつき、成果を出していく私への評価は段々高まりました。その分野で国際的に認知頂いた時は、さすがに学者の道も考えました。
米国に行って最大に得たことは自分が他人と比較しなくなったことです。
また、他人と自分を比較させないことがこんなに気楽で自分らしさが出せるとは思いも寄りませんでした。
自分への絶対評価があれば、目指すべきものもはっきりと見えてくるでしょう。やるべきことも見えるはずです。絶対評価同士で他者が、勝手に比べてくれるのはかまわないのです。
自分自身の中では、常に「自分を磨く」ことを心がけ、絶対評価をあげていくことに努力すべきです。
比べるべきは、去年の自分と今の自分、そして来年の自分です。
そうすれば、たとえば配属先が変ったときでも、転勤となったときでも、転職しても、絶対評価はついてきます。自ずと自信にもつながってくるものです。