■仕事のルール69「電車・エレベーター内、他人の前では電話しない」

 携帯電話が広がって10年以上が経ちます。最近では小学生までもが携帯電話を持っています。本当に、ちょっと前までは、外出先で電話をかけなければならないときには、公衆電話を探したものです。後ろに人が並んでいたりすると、可能な限り会話を短くしようと工夫したものです。また、すぐ隣でも電話をしている人もいるので、結構、小さな声を心がけていたのではないでしょうか。

 ところが、携帯電話が一般化してから、みなさんが町中でもどこでも、電話できるようになった代わりに、周辺に気を遣うことを忘れてしまったようです。電車の中でどんなにアナウンスしても、いまだ呼び出し音を大音量で鳴らしてる人もいます。

 こういう時には、「最近の若者は」というのでしょうが、呼び出し音を大きく鳴らしているのも、大声で話している人にも、世代差はないようです。

 日本人は「恥の文化」を持つと言われてきました。恥ずかしいことは人前ではしなかったのです。語学を学ぶときには足かせになっている部分もありますが、公共の場、というものを考えると、こと携帯電話に関しては「恥の文化」を持ち続けて欲しいものです。

 電話の内容がプライベートなら、プライベートを他人の前でさらけ出していることになりますし、仕事の話なら極秘事項もあるかもしれません。

 少なくとも、電車などの交通機関やエレベーターなどの密閉された空間では、電話で話をするのは止めたいものです。

 留守番電話機能もついていますので、すぐに折返し電話できるはずです。もしも、どうしても受けなければならない電話だとしたら、出ることはやむを得ないかもしれません。ただしその場合も「5分以内に折り返します」などで、すぐに切りましょう。電車だったら次の駅で降りればいいですし、それが無理なら電話できる時間を相手に伝えればいいだけです。

 本当に今すぐ、という要件は意外と少ないはずです。ほんの数年前までは携帯電話なんてない中で、普通に生活していたのですから。

 携帯電話を使うなというのではなく、使う場所を考えて、極力マナーを持って利用したいものだと言っているのです。

 折り返し電話をすることは難しくありません。

 どこでも大声で話している人って格好悪いとおもいませんか?