■仕事のルール73「返事はその日のうちに」

 新しい仕事の依頼があったとします。ただし、その段階ではスケジュールの確認ができません。安請け合いはしたくないので、返事は「後ほど、ご連絡致します」となるでしょう。この「後ほど」が曲者です。どれほどの後ほどなのか。いつまで待てばいいのか。

 待っている身になれば、返事はできるだけ早く欲しいものです。そこで、私は「返事はその日のうち」を実践することを進めているのです。

 ここで、「返事」を「YES」あるいは「NO」と決め込んではいませんか?

 必ず、どちらかの返事をしなければならないとなるから、その日のうちの返事がしづらくなるのです。

 仕事でどうしても会わなければならない人がいました。こちら側の都合ですが、どうしてもその人の話を聞きたかったのです。そこで連絡したところ「そちらの都合のいい日時をいくつかあげていただけませんか?」との返事。

 もちろん、複数回の候補を伝えました。すると「スケジュールを確認してご連絡致します」との返事でした。

 ところが、候補に挙げた最初の日時が来ても返事がありません。その時間は「もしかしたら、会えるかも知れないから」と空けてあります。折返し電話がもらえるというのに、こちらから電話をするのも気が引けましたが、再度連絡すると同じ返事でした。「これは、会う気がないな」と諦めたのですが。

 一方、ほかの方にアポイントを取りました。会話の流れは、全くと言っていいほど同じものでしたが、最後に一言「この日程の候補で時間がとれるかどうか、あるいは本日中に日程を決めるか決められないか、夕方までにはご連絡致します」と付け加えられたのです。

 そうなると、取りあえず待っている時間は今日の夕方までになります。

 明日になれば、また違った予定を組むことも可能なのです。

 このように、返事をその日のうちにというのは、「何らかのアクションをその日のうちにする」ということです。「本日はきちんとした回答はできません。明日まで待ってください」というのも、返事の一つなのです。待っている人の身になれば、容易にわかりますが、そこに気付くか気付かないかで電話の印象は大きく変るのです。

 その日のうちに何らかの’アクション’を伝えることを心がけたいものです。