■仕事のルール79「コピーする時は、誰が何のために使うか考えて」
新入社員のうちは、上司からコピーを頼まれることが多いですね。
その時に、「何に使うのか」「誰が見るのか」「何部必要なのか」「サイズは?」などを確認するのは基本です。
ここにもう1つ工夫を加えましょう。
コピーの原本を1つ1つ確認すること。元が曲がって印刷されていたらそのままコピーすると曲がってしまいます。また、原本に汚れや印刷ずれができていたら、その部分は修正液できれいにマスキングし、コピーされたものには、写らないようにします。コピー機のガラス面の汚れもきれいに拭き取りましょう。
もしも、会議で使うものだったら、参加人数にプラスして何部か予備にコピーをとっておくのも重要です。その時、急に参加人数が増える可能性もあります。
また、参加者の中に年配の方がいる場合には、文字が大きくなるように拡大コピーもとっておくことも重要でしょう。
正直言って、私は会社勤めしていた際、仕事上での能力はいつも並以下でした。そんな私をアメリカ人上司は引き上げ、スピード出世させてくれました。経験・知識・専門能力という面では人よりも劣っていた私を上司が評価してくれたのは、この「気を遣う」部分だと確信します。
能力面ではとても他の社員に勝てないと判断した私は、戦いの場をコピーなど含めた、気配りが必要なところに持ち込みました。案の定、仕事のコアの部分しか考えていなかった他の社員は、コピーなどどうでもよく、いい加減なことをしては上司からの評価を悪くしていました。見るに見かねて、「コピーも気を遣って真剣にやろう!」と私が進言したら、「それじゃあ、これから私達の分までコピーしてよ」って皮肉一杯。
要するに、使う人の立場に立って小さな作業から気を遣って行うことです。そういう1つ1つが、仕事の成果と同様に評価の基となっていくのです。
例えば、同じ程度の仕事の能力だったら、少しでも気を遣える人と組んだほうが気分もいいですし、効率も上がるというものです。気を遣うことは、「人の身になる」ということですから、心の持ちようでできるのです。