■仕事のルール86「会議では脱線させるような話・質問はやめよう」

 会社に入れば様々な会議があります。

 取締役会・経営会議などフォーマルなものから、ちょっとした部署やチーム内での打合せのようなインフォーマルなものもあります。全ての会議で議論が白熱し、しっかりとした結論が出るわけではありません。時には誰もが押し黙るように進まないこともあります。

 例えそうなったとしても、無駄な時間というわけではありません。様々な考えやバックグラウンド、また責任をもった人が顔を突き合わせて、同じ話題で頭を働かせるというのは、重要な時間の過ごし方の一つでもあります。ちょっとした誰かの発言からヒントを得て、一人では浮かばない素晴らしい知恵やアイデアが出てくることもあります。

 ただし、せっかく一つの議題に参加者全員が集中して議論している時に流れも読まず、頭を働かせずに、混ぜっ返すような発言や質問をする人がいます。本人は大真面目なのでしょうが、きちんと話の流れや趣旨を理解していないのです。要するに、みんなで同じ議題で考え話しているはずがその人だけは、同じ時間を共有していないということになります。

 極論してしまえば、会議の中身を共有できない人は、そのまま共有しなくてもいいのです。しかし、そのお陰で会議が混乱したり、脱線してしまっては、参加者全員の時間を奪うのみならず、やる気を欠いてしまいます。

 もしも議論に加われなくても、あるいは理解できないため質問をしたくても、しっかりと場の雰囲気を読みましょう。

 あるいは理解できないため質問をしたくても、しっかりと場の雰囲気を読みましょう。

 場の雰囲気を読むことも頭を働かせることの一つであり、立派に会議に参加している証です。他の人の話をしっかりと聞いているうちに、疑問がはれるかもしれません。そして、議論が進むうちに、質問の時間がくるかもしれません。その時に、いつ頃話したこういう内容について、こう考えたのだけれども分からなかったと要旨をしっかり伝える形の質問をしましょう。そうすれば、脱線させることにはなりません。

 理解できないのが罪なのではなく、参加者の時間を奪ったり混乱を招くことが大罪であることを肝に銘じたいものです。また、会議で結論が出なくても、焦る必要はありません。いい議論ができたかもしれません。  ただ、その会議を意義あるものにするため、会議の終わりに、次の会議までに誰が何をするかを確認することは必須です。