■仕事のルール93「行き詰ったら書いて思いをまとめよう」
ものを考える前に、部屋中を歩く人がいます。公園に散歩に出る人もいます。トイレに引きこもると言う人もいました。考えに行き詰ったら、特にそういった行動に出るようです。ものを考える時、行き詰った時には、その解決方法は人それぞれでしょう。しかし、1つだけ全員に当てはまると考えられるものがあります。それは、それまで考えてきた過程を書き記すことです。
「堂々巡り」という言葉があります。
AからBに考えて、Cに行き着いたのだけど、結論がでない。そしてもう一度考え直して、CからA、そしてB、結局結論には行き着かない、そんな状況です。
なぜ行き着かないのか。考える方向は変えていても、考えている事柄は一緒だからです。それで、同じ道を行ったり来たりしてしまうわけですね。誰しもそんな経験はあるはずです。でも、頭の中で考えているだけでは、同じ範囲で組み合わせを変えているだけということには気がつかないかもしれません。
そこで提案です。とにかく、考えたら書き留めることです。何をどのように考えたのか、書くのです。書いておけば、どこに思考の間違いがあるのか、あるいはほかの思考への枝があるのか、見えてきますね。
スムーズに結論が導けた時は、書き留めなくてもいいでしょう。しかし行き詰った時には、書き留めることがとても参考になります。少なくても堂々巡りは回避できます。
そして、不思議なことに文字にすると考え方が自ずまとまることが往々にしてあるのです。そして、違う道が見えてくる。書き留めることによって、客観的に見られるようになるものなのです。
そうなれば、解決の糸口を見つけることもできます。最初から考える方向が間違えていたのかも知れないし、最後のほんのちょっとの気付きの部分かもしれません。それを書き留めることによって、客観的に見つめるのです。
客観的になれれば、あとはその気持ちのまま、考えを精査していくだけです。実は、人間は書くことで思わぬ知恵や創造力を働かせることができます。ぜひ体験してみて下さい。