六義園

六義園

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ナビゲーションに移動検索に移動

Question book-4.svgこの記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。
出典検索?“六義園” – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2014年3月)
六義園
Rikugi-en Gardens全景
秋の六義園 藤代峠からの展望
分類都立庭園特別名勝
所在地東京都文京区本駒込六丁目
座標北緯35度43分59.0秒 東経139度44分48.0秒座標北緯35度43分59.0秒 東経139度44分48.0秒
面積87,809.41m2
運営者東京都公園協会
2011~2015年度指定管理者
設備・遊具集会場(心泉亭)、茶室(宣春亭)
告示1938年10月13日開園
公式サイト公式ホームページ
テンプレートを表示

初夏の六義園 藤代峠からの展望大雪の蓬莱島

六義園(りくぎえん)は、東京都文京区本駒込六丁目にある都立庭園

目次

概要と沿革[編集]

六義園は、徳川5代将軍徳川綱吉側用人柳沢吉保が、自らの下屋敷として造営した大名庭園である。1695年(元禄8年)に加賀藩の旧下屋敷跡地を綱吉から拝領した柳沢は、約2万7千の平坦な土地に土を盛って丘を築き、千川上水を引いて池を掘り、7年の歳月をかけて、起伏のある景観をもつ回遊式築山泉水庭園を現出させた。

「六義園」の名称は、紀貫之が『古今和歌集』の序文に書いた「六義」(むくさ)という和歌の六つの基調を表す語に由来する[1]。六義園は自らも和歌に造詣が深かった柳沢が、この「六義」を『古今和歌集』にある和歌が詠うままに庭園として再現しようとしたもので、紀州の和歌浦を中心とした美しい歌枕の風景を写して、庭園を造ろうと思い立った[2]。その設計は柳沢本人によるものと伝えられている。

1702年(元禄15年)に庭園と下屋敷が一通り完成すると、以後将軍綱吉のお成りが頻繁に行われるようになる。その回数は記録されているだけで58回もあり、吉保の寵臣ぶりもさることながら、この庭園自体が当時にあっても天下一品のものと評価されていたことが窺える[3]

甲斐甲府藩主であった柳沢家は、吉保の子の吉里期の享保9年(1724年)に大和郡山転封となるが、六義園は柳沢家の下屋敷として幕末まで使用された。時代が下るにつれ徐々に荒れはしたものの、江戸を襲った度々の火災で類焼することもなく明治を迎えた。

明治の初年には三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎が六義園を購入、維新後荒れたままになっていた庭園に整備が施され、このとき周囲が今日見る赤煉瓦の塀で囲まれた。その後は関東大震災による被害もほとんど受けず、1938年(昭和13年)には東京市に寄贈され、以後一般公開されるようになった(有料)。東京大空襲の被害を受けることもなく、造園時の面影を残したまま今日に生き延びた六義園は、1953年(昭和28年)に特別名勝に指定されている。

1972年4月、都立公園無料化の一環で、六義園も無料化された。しかしカモアヒルニシキゴイなどが来園者に盗まれるなどマナーが極端に悪化[4]。このため他の公園とともに再び有料化が行われている。

見所[編集]

六義園は躑躅の花が特に有名で、地元では「駒込と言えばツツジの花の咲く街」と謳われるような象徴的な存在となっている。また庭園入口近くにある枝垂桜も、3月末に枝いっぱいの薄紅色の花を咲かせる名木として有名で、この枝垂桜の最盛期と紅葉の最盛期にはライトアップもされる。芝生の整備も行き届いており、都内を代表する日本庭園として名高く、海外からの観光客も多い。

  • 内庭大門(ないてい おおもん)    
  • 出汐之湊(でしおの みなと)
  • 妹山、背山(いもやま、せやま)
  • 臥龍石(がりょうせき)
  • 蓬莱島(ほうらいじま)
  • 石柱(せきちゅう) 
  • 滝見之茶屋(たきみの ちゃや)
  • 躑躅茶屋(つつじ ちゃや)
  • 藤代峠(ふじしろ とうげ)
  • 蛛道(ささかにの みち)
  • 渡月橋(とげつきょう)
  • 枝垂桜
  • 夜の枝垂桜(2010年4月1日撮影)
  • 山陰橋(やまかげばし)
  • 藤代峠からの展望
  • 晩秋の渡月橋

アクセスなど[編集]

  • 所在地:東京都文京区本駒込6丁目
  •  JR山手線駒込駅南口より、または  東京メトロ南北線駒込駅2番出口より、徒歩7分(正門)。
  • 繁忙期[5]には駅正面の染井門が開かれ、JR山手線駒込駅南口より、または地下鉄(東京メトロ)南北線駒込駅2番出口より、徒歩2分。
  •  都営三田線千石駅A3出口より徒歩10分。
  • 開園時間:午前9時-午後5時(入園は午後4時30分まで)(時期により延長することがある)。
  • 駐車場:なし。

イベント[編集]

桜と紅葉の見ごろに合わせて日没後のライトアップが行われ、開園時間が延長される。庭園にふさわしい魅力あるライトアップで定評がある。

  • 3月下旬:正門近くの枝垂桜
  • 11月下旬~12月上旬:紅葉
  • 中の島
  • 妹山
  • 田鶴橋
  • LEDで演出された水香江

脚注[編集]

  1. ^ この「六義」の原典は『詩経』にある漢詩の分類法で、3とおりの体裁「風」「雅」「頌」と、3とおりの表現「賦」「比」「興」からなる。紀貫之はこれを借用して和歌の六体の基調を表した。
  2. ^ 柳沢吉保『六義園記』(1704年)、島内景二『六義園記注解』(2009年)
  3. ^ その当時将軍世子だった後の6代将軍徳川家宣や、紀州藩主だった後の8代将軍徳川吉宗も、六義園をたびたび訪れていることが記録されている。
  4. ^ 「都立公園 無料化が裏目に」『朝日新聞』昭和47年(1972年)6月19日朝刊、24面
  5. ^ 3月下旬の枝垂桜の時期、ゴールデンウィークの躑躅の時期・11月下旬~12月上旬の紅葉の時期など。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

ウィキメディア・コモンズには、六義園に関連するカテゴリがあります。
[表示]東京都立公園

カテゴリ

蝶恋花

游六義園

駒込南口樱花闲。六義園近,茶花正红艳。
小径通幽垂枝樱,竹林小瀑引凭栏。
春河浮桥映入帘。
古木婀娜,新绿欲参天。
令和水暖鸭早知,风雅颂赋比兴传