十和田湖

十和田湖は青森県南部の十和田市と秋田県小坂町にまたがるで、「十和田湖および奥入瀬渓流」として、文化財の特別名勝及び天然記念物にも指定されています。 火山活動によって形成された二重カルデラは面積約60平方キロメートル、周約46km、最深部は約327mあり、深さは日本で第3位

奥入瀬渓流の清流の源でもあり、青く澄んだ湖水を貯える十和田湖は、青森県と秋田県にまたがっている。十和田八幡平国立公園を代表する景勝地のひとつでもあり、湖畔散策や遊覧船によるクルーズなどで、自然を満喫できるのも魅力だ。そんな十和田湖の見どころをはじめ、グルメ、お土産情報まで、おでかけの前に知っておくと便利な情報を紹介!(※記事内で紹介しているイベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください)

十和田湖ってどんなところ?日本で3番目の深さ、日本屈指の透明度を誇る風光明媚なスポット

周辺が国立公園に指定されている十和田湖は、約20万年前の火山活動によって形成された1周44キロのカルデラ湖。水深は327メートルあり、日本で3番目の深さという。さらに、クリアな湖水は約12メートルと日本屈指の透明度を誇り、奥入瀬川へと注がれている。その奥入瀬川は、十和田湖畔の子ノ口から焼山まで約14.5キロ続く奥入瀬渓流として全国的に有名だ。


そんな美しい湖水に生息する“十和田湖ヒメマス”も名物。このヒメマスは、1905年(明治38年)に初めて養殖に成功し、十和田湖に生息するようになったとのこと。秋にはヒメマス釣りが解禁され、ヒメマスを使った料理が周辺地域の名物グルメとなっている。

春は湖面に映る青々した木々と周囲を取り囲む山の雄大さを感じ、夏は湖水浴を楽しみに多くの人が訪れ、秋は赤や黄色に色付いた紅葉、冬はしぶき氷と、1年を通して十和田の大自然を楽しませてくれる。周囲には、乙女の像や十和田神社など見どころも多くあるので、湖畔をのんびり散策するのがおすすめだ。もちろん、遊覧船に乗船して湖からの景色を楽しむこともできる。

【基本情報】十和田湖の基礎情報をチェック!

十和田湖は、それぞれ特徴を持った5つのエリアに分かれている。まず、観光の拠点にしたいのが、ホテルやレストラン、土産物店などが多く並ぶ「休屋エリア」。十和田湖全体を見下ろした絶景を楽しむのなら、車で15分の発荷(はっか)峠展望台や、紫明亭(しめいてい)展望台がある「西湖畔エリア」がおすすめだ。自然に触れたり、奥入瀬渓流沿いをトレッキングするなら、「宇樽部(うたるべ)エリア」や「奥入瀬渓流〜子ノ口エリア」も忘れずに。そして散策に疲れたらちょっと離れた場所にある「蔦沼〜焼山エリア」の温泉街まで足を延ばそう。

【見どころ1】乗船しないと見られない!この絶景は必見

陸からは見られない、十和田湖遊覧船からの景色はぜひともチェックしよう。休屋の乗船城から出港している遊覧船は、子ノ口へ接続するAコースの「休屋・子ノ口航路」と、Bコースの「おぐら・中山半島めぐり」の2つの航路(共に大人1430円、子供720円)がある。

特に「おぐら・中山半島めぐり」は、十和田湖の名勝をぐるっと回れるのが人気。乙女の像を反対から眺めたり、六方石や見返り松、五色岩など、陸地側からはなかなか見られない景色を、50分間ゆっくりクルーズしながら堪能できる。

十和田湖国立公園協会の根岸さんにおすすめビューポイントを伺うと、「水面から220メートルの高さがある断崖絶壁・千丈幕は、自然のダイナミックさを感じてもらえると思います」とのこと。さらに、「水の青さも船の上からだとまた違いますし、紅葉の景色は特に美しいので、観光に訪れたのならぜひ乗船してみてください」と教えてくれた。

船内には、音声ガイドが流れているので、景色を楽しみながらスポットについて知ることもできるそうだ。休屋・子ノ口航路は、バスの代わりの移動手段として利用できる。
※両航路とも2020年は11月9日(月)までの運行。

【見どころ2】展望台からは十和田湖と外輪山が眺められる

車で訪れたのなら、ぜひ立ち寄りたいのが展望台だ。レイクビューの十和田湖も美しいが、上から見下ろしてみるとまた違った顔を見せてくれるのも魅力。いくつかある展望台の中でも、発荷峠(はっかとうげ)展望台は標高631メートルに位置し、最高のビューポイントとして人気。外輪山が一望でき、中山半島や御倉半島、西湖を眺めることができる。また、そこから少し奥に進んだところにある紫明亭展望台から、横になったハート型に見える十和田湖の景色が話題となっている。


さらに展望台からは、6月〜7月の早朝に条件次第で、雲海に覆われた十和田湖を眺めることができるそう。その条件とは、前日の昼間が晴天で夜に冷え込んだ、晴れの日の早朝6時頃。昼夜の温度差によって蒸発した湖水が霧となり現れる。雲に覆われた十和田湖は、神秘的かつ幻想的な雰囲気に包まれるという。